セーターやニット、マフラーなどを着たときに気になる「チクチク感」。素材選びも大切ですが、実は洗濯時の柔軟剤の使い方ひとつで、肌あたりは大きく変わります。ただし、使い方を間違えると逆にゴワついたり、かゆみの原因になることも。ここでは、チクチクを抑えるための正しい柔軟剤の使い方と、家庭ケアで限界を感じたときの選択肢について解説します。
柔軟剤がチクチク対策に効く理由
柔軟剤は繊維の表面をなめらかにコーティングし、摩擦を減らして肌との当たりをやわらげる働きがあります。これにより、ウールやアクリルなどのニット特有の「ムズムズ」「ゴワゴワ」を感じにくくなります。
ただし、柔軟剤は使えば使うほど良いわけではありません。入れすぎると吸水性が落ち、ベタつきやニオイ残り、かえって不快感につながることもあります。
正しい柔軟剤の使い方【チクチク対策向け】
- 表示量どおりに使う
- すすぎは1回追加するのが理想
- 毎回ではなく、チクチクが気になる洗濯のときだけ使う
この使い方を守るだけで、ニットやマフラーの肌あたりはかなり改善しやすくなります。
素材別・柔軟剤の注意点
ウール・獣毛素材
柔軟剤を使うとやわらかくなりますが、適量を守りましょう。柔軟剤が多すぎると吸湿性が低下し、ムレやすくなります。どうしても使う場合は少量にとどめましょう。
アクリル・ポリエステルなどの化学繊維
柔軟剤は比較的相性が良く、チクチク軽減効果も出やすい素材です。ただし静電気防止タイプを選ぶのがおすすめです。
麻(リネン)
通気性が命の素材なので、柔軟剤の常用は不向きです。家庭洗濯OKのものは中性洗剤でやさしく洗い、自然乾燥で風合いを育てる方が肌あたりは良くなります。
家庭ケアで改善しないチクチクには「クリーニング加工」という選択
柔軟剤で対策してもチクチクが改善しない場合や、「お気に入りのニットだから失敗したくない」という場合は、プロのクリーニング加工を利用するのも有効な方法です。
当店では、アクリル・化学繊維製品におすすめの「するふわ加工」と、ウール・カシミヤ・アルパカなど獣毛素材に適した「スクワラン加工」をご案内しています。どちらも、繊維表面をやさしく整え、肌あたりをなめらかにすることを目的とした加工です。
まとめ
チクチク対策は、「素材選び」+「柔軟剤の正しい使い方」+「必要に応じたプロの加工」の3つを上手に使い分けることで、無理なく快適に改善できます。
「買い替えるほどではないけれど、もう少し着心地を良くしたい」。そんなときこそ、洗濯方法や仕上げ方を一度見直してみてください。
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